プログラマーに問われる「プログラムの品質」
僕はプログラマーになってかれこれ15年になりましたが、最近は特に品質のことを意識させられます。
というのも最近、あるアプリで原因不明の不具合が頻発していて、プログラムを調べてみたらツッコミどころが満載。
20年近くも前の設計ということもあって、一から作り直すことになったんです。
品質が悪いアプリは、後で直そうと思っても手の施しようが無くなってしまい、一からやり直すことにもなり兼ねません。
そこで今回は「プログラムの品質を決める3つの要素」をご紹介。
品質の良いプログラムを作るためにはどんなことを意識すれば良いのかを初心者にもわかるようお伝えします。
プログラムの品質を決める3つの要素
バグが無いこと
プログラムの「バグ」とは簡単に言うと、プログラムが想定外の動きをすること。
ひどい場合だと急にアプリが終了したり、登録データが壊れてしまうケースもあります。
バグが出ないようにするためには、テストはもちろん、設計の段階から注意する必要があります。
つまり、ユーザーが要求しているからといって、要求に応え過ぎるとバグが出るリスクも高まります。
そこで次に大事なのが、「シンプル」かどうかです。
シンプル
iPhoneが人気な理由は、シンプルだから。
スペックだけ見れば他より劣っているのに、多くのファンがいる理由は、「シンプルでカッコいい」と思うファンが多いからです。
家電でもウォークマンでも同じ。
機能性が優れていることがわかっていても、使う気になれないものってありますよね。
プログラムにも、同じことが言えます。
つまり、使いやすいかどうかを決めるのは機能ではなく、使いたくなるかどうか。
設計の段階からシンプルにすることを意識して作れば、プログラマーにとってもユーザーにとっても、使いやすいアプリに近づくと言えます。
速い
ネットや動画を見ている時、遅いとイライラしませんか?
何か操作をする度にいちいち待たされると、使いたくなくなりますよね。
プログラムも同じで、速度が遅いアプリは満足度を下げることになります。
今あなたが見ているこの記事も、もし、ボタンを5回押さないと全部読めなかったら・・・
ボタンを押す度に、3秒待たされるとしたら・・・
そんなに何度も待たされれば、「遅すぎて使いものにならないっ!」て叫びますよね(笑)
速いプログラムを作るには
プログラムの処理速度を重視すれば、結果的にシンプルでバグの少ないものが完成します。
処理が遅いプログラムほど、複雑でバグが出やすくなるでしょう。
処理速度を極限まで上げるには、シンプルにするのが一番です。
シンプルなプログラムなら、バグが出るリスクも抑えられて一石二鳥です。
そこで!
プログラマーになりたての初心者でも出来る「バグが無くてシンプルで速いプログラム」を作るコツをご紹介します。
プログラマーなら当たり前と言えるものですが、もし問題が起きた時でも冷静に対処できるでしょう。
処理時間を計測する
クリックなどの一度の操作で何秒までOKとするかを決めて、各処理のパフォーマンスを管理します。
各操作の処理時間を管理することで、他の人が修正をした場合でも、パフォーマンスを落とさずに済みます。
プログラミングに入る前に、何秒までを許容範囲とするかルールを決めると良いでしょう。
ログを出力する
いつ誰がどんな操作をしたかがわかるよう、ログ出力できるようにします。
ログが残るようにしておけば、問題があった時でもスグに原因を知ることが出来ます。
お金を扱うアプリや、不正利用されるリスクがあるアプリでは必須。
また、各操作の処理時間を計測・確認できるようにしておけば遅いと言われた時でも、ピンポイントで遅い原因を知ることが出来ます。
まとめ
百戦錬磨のベテランプログラマーでも、エンドユーザーの要求に応えすぎると、品質が悪くなることがあります。
品質にこだわって作ったプログラムは、エンドユーザーも上司も満足することでしょう。
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